春風だより

3月号《卒業》

この春卒業という節目を迎えた門下生をご紹介します。

 

 

小学校卒業:清水煌太・赤星海空・石原琴乃

 

 

卒園:赤星海心・吉田智彦

 

          

高千穂高校卒業:石川絹紳・濱﨑由羽  おまけ…高千穂高校選抜県予選優勝。

 

 

小学校を卒業する親子からメッセージを頂きましたのでご紹介します。

 

「卒業」  ・・・6年生 清水煌太

ぼくは、小学校を卒業しました。ぼくがここまでこれたのは、館長先生、副館長先生、家族、春風館のみんなのおかげだと思います。

この六年間では、たくさんの事を学ばせて頂きました。

それは、仲間の大切さや感謝の気持ちを忘れない事など、他にもたくさんの事を学ばせて頂きました。

この経験を生かして中学校でも頑張っていきたいです。

 

「成長」  ・・・煌太の母 清水昌代

煌太が「剣道を習いたい」と言い出したのは1年生になった春、4回目の引越しで小倉へ来た時でした。

私も主人も剣道は未経験。ネットで調べ、知人に聞き、春風館に出会いました。

稽古に通い始めて1ヶ月後のある日、私は門下生の対応、優しさ、気配りに感動し、衝撃を受け、こんな子に育ってほしいと願い、とことんついていくと決意したことを、今でも鮮明に覚えています。

毎日稽古に通う日々、笑顔で稽古をしていた煌太は、道場でしゃべらなくなりました。

特に何かあったでもなく、稽古が嫌な訳でもない。ずっと笑顔だけどしゃべらない。

それは私にとっては「またか」でした。引越しが多く3つの幼稚園に通った煌太は、幼稚園でもしゃべらない子でした。1年くらいで元に戻ると思っていました。

2年が経ってもその無口は変わらず、3年生で東京に行かせて頂いた時、電車に乗っている煌太の顔が青ざめていることに気付いてくれた保護者、理由を聞いても答えない煌太をおんぶをしてくださった館長、しゃべらない煌太をを責めることなく受け入れ、可愛がってくれた先輩達や保護者のみなさん、たくさんの人に支えられ4年生になりました。

大将をさせて頂けるようになり、しゃべらなくてはいけない立場になった時、少しづつ声が聞こえるようになりました。

明るい同級生と後輩に囲まて、自分を出す事ができるようになりました。

その煌太が小学校を卒業。今では仲間たちと大声で笑い、じゃれ合い、後輩に指示を出し、サポートできるようになりました。

剣道のことはもちろん、個人個人の成長を見守り、指導してくださる館長、お仕事が忙しい中駆け付け、丁寧に稽古をつけてくださる副館長、親身になりたくさんのアドバイスをくれるOBやOG、共に厳しい稽古を乗り越え励まし合える先輩や後輩、最高の仲間であり最大のライバルでもある同級生、我が子のように成長を見守り応援して下さる保護者のみなさん。本当にたくさんの人に支えられ、今ここにいられる幸せを実感しています。

私達親子はまだ成長途中。これから先、どんな困難があろうとも、親子で話し合い、仲間と協力し、春風館を卒業した尊敬する先輩達に近づけるよう頑張ります。

館長、副館長、これからもどうぞよろしくお願い致します。

 

「卒業」   ・・・6年生 赤星海空

僕は今小学校を卒業しました。僕がここまで来ることができたのは館長先生、副館長先生のおかげだと感謝しています。今のままでは満足していません、次のステージの中学生活が始まります。ここには大きなかべにぶつかります。そこであきらめない心、どんどん努力して先に進めるようになるために館長、副館長に今まで以上にご指導いただき、気持ちも剣道も強くなりたいです。これから3年間春風館を卒業するまでご指導よろしくお願いします。

 

「TOMORROW」  ・・・海空の父 赤星和彦

りくう 小学校卒業おめでとう。

りくうが入館させていただいて4年間お世話になりました。

まだ、3年ありますが、今後ともよろしくお願いします。

りくうは自ら希望して入館しました。一度も弱音を吐かずにほとんど休むことなく通わせていただきました。家にいる時間より春風館の道場にいることのほうが長いと思うくらい、春風館が大好きで休みの日にも一人でバスに乗って、道場めがけて出かけています。

親としては甘いかもしれませんが今のところは100点満点の剣道人生 春風館LIFEを送れていると思います。実際私も剣の道を志すものとしてうらやましい限りです。小学生で人生の目標設定もできていてそれに向かって最高の恩師と仲間とともにわき目も振らず一本道に向かう人生うらやましい限りです。稽古、試合の帰り道にりくうが後ろの席に自分から座るときは泣くときです、必死で涙をこらえて泣いている姿をバックミラー越しでよく見ます。試合で負けるとすぐ泣きますがこの涙がりくうを成長させ、涙の数だけ強くなっている、階段を一歩一歩上っていると実感しています。自分でしか打ち破れない壁が何度もあると思います。今は一緒に打ち破っていきますが、いつしか一人で乗り超えられる人間に成長してもらいたいです。

コロナ感染症の影響で暫くみんなに会えない期間は目が死んでいました、目標を失い、館長や仲間に毎日会っていた顔が見えない生活、私自身も夕方以降することがなく、改めて貴重な時間を過ごさせていただいているなと実感しました。親子で春風館に行かないとこのまま廃人になるなと感じた時もありました。今までのすべてがリセットされた期間でもありました。0からのスタートでみんなに再会できた後はトレーニングから始まり、道連までの調整には館長の指導方法には驚かされました。コロナの感染症対策を逆手にとった、少人数の個人稽古。体力体幹の筋力アップから始まり、基本に立ち返り、基本の面打ちに時間を割き徹底的に面打ちをご指導いただきました。その成果でコロナ前と後では振り返っても全員の剣道がガラッと変わっていることに見た目にも伝わってきました。そこでの福岡県道場連盟3位。結果だけがすべてではありませんが基本に返ることで剣道の中身も幅が出てきたように思います。りくうの場合は身体的な幅もコロナ前と後では大きくなっていました。春風館で一番大きな胴が入らなくなっています。

当初は一時間ほどかかるバスの道のり、小学生が一人で乗り換えて防具を付けてバスに乗り込むため、バスの乗る周りの目はさぞ冷ややかだったろうと思います。当初は入館に反対の声もありましたが今春風館にお願いしてよかったと心より思います。りくうを人間的にも見た目にもこんなにも大きくしていただきありがとうございます。中学3年間はあっという間に過ぎていくと思います。春風生活ラスト3年、ここからが勝負だと思っています。春風館は今後さらに進化していきます。今以上にりくうを今まで以上に大きくしてもらいたいとます。親として1mmの不安も感じていません。今後とも一家ともどもご指導よろしくお願いします。

 

「お母さんへ」  …6年生 石原琴乃

12年間、育ててくれてありがとうございました。

私は、お母さんから「どんなにきつく苦しくても、絶対にあきらめず立ち向かう」ということを学びました。お母さんは、どんなことがあっても、ずっと前に進み続けていて、とてもかっこいいです。

また、いつも仕事でつかれているのに剣道の送りむかえをしてくれてありがとうございます。お母さんのきたいに応えられるように全力で稽古をがんばるので、これからもよろしくお願いします。

 

「感謝」  …琴乃の母 石原泉

今年、小学生を卒業する琴乃が春風館に入って四年半、振り返るといろいろなことがありました。

初めは何もわからず、ただ楽しい気持ちでウキウキしながら通っていた稽古。初めての合宿、初めて家族以外と過ごす三泊四日。夜は泣いたと聞きました。お母さんがいないのが寂しくて泣くのをみんなに知られないように、稽古の中できつくて泣いたと思われるように、早く稽古が始まればいいと思っていた、とあとから琴乃から聞きました。それを聞いて娘の頑張りを想い、私も泣きました。

また、思い出に残る三年生の夏。稽古に行くのがイヤで琴乃が脱走したことがありました。こんなことは初めてで私もオロオロしてしまい、しばらく一人でどうしたものかと考えながら娘を探しましたが、見つからないまま時間は刻々と過ぎ、もう稽古開始には間に合いません。

私は意を決して館長に電話をし、正直にそのまま「琴乃が逃げました。」と伝えると、館長は動じず普段と同じ落ち着いた口調で「琴乃から電話させて。」と言って連絡を待っていてくれました。

しばらくして家のあたりをウロウロしている琴乃を見つけ、館長に電話をさせると、館長は怒らず穏やかな口調で「すぐ来い。」琴乃は「はい!」即答でした。私はあんぐりでした。あんなに嫌がっていたのに、、なぜ?

その後、館長は私に「そんなことがあったら、いつでもすぐ電話して。」と言ってくださいました。悶々と考えて悩んでいた自分はなんだったんだろう。同時に、体裁を気にせず、ありのままを相談できる安心感を感じて、気持ちがすごく楽になりました。

こんな頼りない親子で始まった春風館生活でしたが、春風館での厳しい稽古、厳しい礼儀作法、愛のこもった体当たりの指導を通して、そしてまた、ほぼ毎日顔を合わせ、一緒に過ごし、一緒に稽古に励み、話しあえる、刺激しあえる仲間がいてくれるおかげで、琴乃は、少々のことにはへこたれない、強い心と体をもった、頼もしい娘へと育っていっていることを感じます。

今では、大体は時間を見ながら、自分で動き、準備をして、「行ってきまーす!」と元気に言いながら、背中に防具、お腹にリュック、肩には水筒、手には竹刀を持って、力強く道場に向かって走って行きます。

そんな娘の後ろ姿を見ながら、「大きくなったなぁ。」と日々その成長を実感するとともに、そのような娘の成長に大きく影響を与えて下さっている館長、副館長に感謝の気持ちでいっぱいです。

これからは中学生。

自覚と責任を持って、より強く大きく逞しくなってほしいと思います。

そして、琴乃がこれまで先輩達からしてもらったたくさんの恩を、小学生にしっかりお返ししながら、春風館の良き風習を繋げていくことができますように願っています。

お母さんもがんばります。

引き続き、ご指導どうぞよろしくお願い申しあげます。

 

皆さんご卒業おめでとうございます。

次のステップも頑張って下さい。