春風だより
高千穂高等学校卒業にあたり
私、坂本美優はこの度宮崎県立高千穂高等学校を卒業し、北九州市立看護専門学生に進学することが決まりました。
4歳から始めた剣道ですが、中学三年最後の年、日本武道館での全国大会に出場することが出来ず悔しい思いをしました。その悔しさから高校でもう一度全国に行きたい!全国で活躍したい!日本一になりたい!と思うようになり、宮崎県立高千穂高等学校への進学を決めました。
親元を離れて初めての寮生活、今までとは大きく違う生活リズム、学校生活や部活動など慣れない生活環境にただただ追われる毎日でした。
一年生ではインターハイへ出場することができず、二年生では新型コロナウィルスが流行したため当たり前の生活が当たり前ではなくなり、学校に行けず稽古もできない日々が続き、その年のインターハイも中止に。
日本一を叶える夢の舞台を奪われてしまった先輩方の姿を見て、自分自身目標がもてず不安な日々を過ごしていました。
高校三年最後の年になった時、まだコロナウイルスが流行している中にも関わらず大会を開催していただける事となりました。
それからは新人戦優勝、全国選抜剣道大会宮崎県予選優勝、全国選抜ベスト16、県高校総体優勝、国体選手という満足のいく結果を残すことが出来ました。
思えばチームで互いに意見が違って何度もぶつかり合ったり、喧嘩をしては話し合って仲直りをしたり、良いチームを作るためにたくさんの時間を過ごしてきました。
楽しいことや嬉しいことよりも辛いことや苦しいこと、我慢しないといけないことの方が多くあったように思います。
【試合でミスをしないためにはミスのない生活を送ること】野口監督、佐伯監督からご指導していただいた言葉です。日頃から小さなことの積み重ねを大切にし、寮生活では規律正しい生活を行い、学校生活では授業を真面目に受け、稽古前には必ずトイレのスリッパを綺麗に並べ直すこと、電気の消し忘れをしない、自分たちの使うところは綺麗にしておくなど、当たり前のことを当たり前に徹底して行ってきました。
また、自主練では自分の納得が行くまで夜遅くになっても素振りをしたり、みんなが寝ている間に走るなど、まわりがしてないことを率先してやってきました。
これらのことは自分の自信へと変わり、これだけやってきたのだから負けるはずかない、と自分に言い聞かせてむかえた県高校総体では団体戦で優勝することができました!
私が3年間頑張ることが出来たのは、いい仲間に恵まれたことと感謝の気持ちを本当の意味で理解することができ、たくさんの人の想いをわかることができたからだと思っています。
関わってくれたすべての人の想いに答えたい!その一心で頑張ることが出来ました。
感謝の気持ちを持つことで、試合に対する取り組み方や私生活など全てが変わってきたと思います。
高千穂高校への進学を全力で応援してくれた母。高千穂高校を進めてくださった館長。どんなときも優しく支えてくださった副館長。帰ってくればいつもおかえり!と応援をしてくれた春風館という家族。自分たちのためにご指導してくださった先生方。一緒に戦ってきた仲間。同級生。いつも本当の家族のようにおかえり!と声をかけてくださった地域の方々。
本当にたくさんの人の想いを感じることができ成長することができた3年間でした。
全国の遠征で活躍してくれた覇気バスにも感謝
そして共に戦った仲間たち!
最後に、普段当たり前に稽古ができていること、学校生活、寮生活が当たり前に送ることが出来たあの日々に感謝の気持ちを忘れず、いつも応援してくださった方々へ恩返しができるよう、これからも頑張って行きます。
高千穂高等学校三年 春風館OB 坂本美優